2012年10月20日土曜日

スピーチ・ジャマ―


声に関する興味深い装置を見つけたのでご紹介です。
少し前のことになりますが、ユーモア溢れる研究に贈られるイグ・ノーベル賞に、6年連続で日本人が選ばれました。今回二人の若い研究者が開発したのは「スピーチ・ジャマ―」という装置。おしゃべりが過ぎる人の言葉をマイクで捉え、その音声をスピーカーから0.2秒遅らせてそのまま相手に投げ返すことでおしゃべりを邪魔する仕組みだそうです。脳は、自分の声を確認しながら発話の指示を出しているため、声が微妙に遅れて届くと混乱しうまく話せなるという現象を応用した発明品だそうです。もし日常で使うとしたら、おしゃべりがうるさく感じる人に冗談で使ってみるのでしょうか。現代朗読協会が行っている朗読エチュードの中に、自分と違うテンポでテキストを読んでいる人や別のテキストを読んでいる人の声を聞きながら自分も音読をするエチュードがあります。
この装置を使って、1人でエチュードをしたらどんなことが起こるのか一度試してみたくなりました。
もし自分の声が聞こえてきても思い通りに読めたら、またはその声を取り入れて朗読が面白く変化したら、その時はかなりマインドフルネス状態名のかなと思いました。

写真:「東京ガーデニングショー」(日比谷公園)の作品。寄せ植えが見事でした。

(銀座教室事務局オペレーター 菜穂子)

2012年10月15日月曜日

心身回復のための質のよい「深睡眠」

photo credit: Cross Duck via photopin cc

働いて疲れた身体や、ストレスを受けてダメージを受けたこころを回復するためには、睡眠の質を高めることが重要である。

睡眠はよく知られているように、約90分を1セットとして、レム睡眠とノンレム睡眠を交互にくりかえすパターンを持っている。
レム睡眠のときは眼球がよく動いて、夢を見ている。
ノンレム睡眠は眼球が動かず、脳も休んでいる。
ノンレム睡眠はその脳波パターンからさらに4つの段階に分けられていて、3番目、4番目の段階がもっとも睡眠が深い。
つまり、これが「深睡眠」である。

いかに質のよい「深睡眠」を得られるかが、睡眠の質を決めるといっていい。
深睡眠によって、ダメージを受けたこころも身体も回復していく。
逆にいえば、質のよい深睡眠を得られない場合、ダメージは回復しないまま翌日へと持ちこされていくことになる。


深睡眠は寝入りばなの最初の1セットがもっともよく現われ、2セットめ、3セットめと深睡眠が現われにくくなる。
睡眠時間の後ろのほうのノンレム睡眠は、1番目、2番目の眠りが浅いパターンが多く現れるようになる。
したがって、質のよい睡眠を得るには、いかにすばやくスムースに深い眠りにはいっていくことができるか、ということが重要である。

ここで音読療法における「ボトムブレス」が役に立つ。
ボトムブレスは自律神経の副交感神経を亢進させるので、心身を鎮静させて入眠しやすい状態にもっていくことができる。
日中の活動で興奮した交感神経をしずめ、落ち着いた心身の状態を作ることで、すっと深い睡眠にはいっていける。

音読療法のボトムブレスについては、こちらを参考にしてほしい。
(オーガナイザー・水城ゆう)

2012年10月14日日曜日

10月の2級ボイスセラピスト講座のお知らせ

声で癒し、癒される……自分の持つ「声」で人を安らわせることができたら、どんなにいいでしょう。そして、自分の「声」が自分をも落ち着かせ、癒してくれたら、どんなにいいでしょう!
声による療法の基礎を身につける「ボイスセラピスト2級」を受講、取得して、身近な人とのコミュニケーションに活用してみませんか。
お子さん、パートナー、親、友人、同僚などとのつながりを、柔らかく心地よいものにしたいと願う方に。

これまでにボイスセラピスト2級の資格を取得された30名以上の方が、すでにそれぞれ活躍されています。

◎日時 2012年10月14日(日)10:00〜17:00
◎受講費 33,000円(2級資格取得料含む)

◎内容
 ボイスセラピーの基礎知識
 声と身体とこころの基礎知識
 声と身体の関係、声とこころの関係の確認
 ボイスセラピーのさまざまな事例を用いたノウハウ学習
 ボイスセラピストに必要なコミュニケーション法
 参加者同士によるセラピー実践体験

◎こんな人におすすめです
 子どもなど家族に心身の不調を訴える人がいる
 落ちこんでいる友だちの気持ちを楽にしてあげたい
 ささいなことが気になって眠れない
 あがり性を克服したい
 ひと前に出るとうまく話せない
 声が通らない
 よく聞き返される
 家族や他人とのコミュニケーションでいらいらすることが多い
 ひと前で話すことが多い職業についている
 落ちついた話し方や態度を身につけたい

※お申し込みはこちら

【特別割引制度】

学生や主婦、その他現在収入が低かったりなかったりする方のための特別割引制度があります。
基本的に半額になりますので、遠慮なくご相談ください。ボイスセラピスト講座受講への必要性と現況についてのレポートを提出していただきます。
くわしくは音読療法協会までお問い合わせください。

2012年10月8日月曜日

ボイスセラピスト2級講座(10月1日コース)報告


本日、ボイスセラピスト2級講座を行いました。今までの銀座教室では、3日間(計6時間)に分けていましたが本日は1日取得講座のため、毎回行う復習や宿題発表の時間がない分、普段できないことが出来ました。特に呼吸法の後に行う音読エチュードの時間を多くとってもらい、身体を動かすエチュードを何パターンか行いました。今回も受講生として参加させてもらったので、本日行った音読エチュードの中から2つご紹介します。
目隠し朗読→目をつぶって参加者全員で1つのテキストを読みます。その時、人とぶつからないということをルールにしてみました。すると目を開けているより背後の気配を感じられ、また人の声も聞こえてきて、その人の声にも敏感になったのを感じます。このエチュードの前に、同じテキストを使って他のエチュードを行っていたので、目をつぶっても楽しくできました。
コンタクト朗読→2人でペアになり背中合わせになって同じテキストを読みます。この時、相手の背中の動きに合わせて自分も動いていきます。予測できない相手の動きや背中から伝わってくる体温を感じながら面白い動きが出来ました。
音読エチュードの後で、音読療法協会の組織運営の肝、ボイスセラピストの肝になっている共感的コミュニケーションについても触れました。毎回のレポートでこの部分の概要的なところをお伝えしているので今回は詳しく書きませんが、クライアントさんの話を聞くとき、「答えは相手の中にある。まず、今の自分の身体・五感から感じ取れる情報に気付いてもらうことが音読療法の一番の目的であり、そのために呼吸、音読エチュードを行う。気付いたもらうための流れを作ることがボイスセラピストの仕事である。アドバイス、判断をすることが仕事ではない。」ということが再認識できました。
私は何度もボイスセラピスト2級講座を受けていますが、老人ホームで音読ケアのお手伝いをさせてもらうようになって以降浮かんだ疑問を聞けたり、頭でわかったつもりでいたことが、実は自分の口から出てこないことに気付ける実践的な時間を持つことで、まだまだ自分のものになっていないと確認することができました。1度受けた方もぜひ再受講をおすすめします。(再受講料は不要です)
※写真:コンタクト朗読という音読エチュード風景。背中に体温を感じて気持ちがよかったです。
(銀座教室事務局オペレーター 菜穂子)




ボイスセラピスト2級講座のご案内(銀座教室)


6月に続き、9月、10月にボイスセラピスト2級講座を開講します。

声による療法の基礎を身につけて、身近な人とのコミュニケーションに活用してみませんか。お子さん、パートナー、親、友人、同僚とのつながりを柔らかく心地よいものにしたいと願う方に。(音読療法協会認定資格が取得できる講座です。)

◎開催日
9月金曜コース①……2012年9月7日、14日、21日
9月水曜コース………2012年9月12日、19日、26日
9月金曜コース②……2012年9月28日、10月5日、12日
(各コース、3日間計6時間で完結する講座です)
◎時間

昼の部 14:00~16:00/夜の部 18:45~20:45

※1日コース
10月8日(月・祝) 10:00~17:00(休憩1時間含む)

◎講師

音読療法協会認定音読療法士 及び 協会オーガナイザー水城ゆうが担当
◎受講費
38,000円(教材費、2級資格取得費含む)
◎取得資格
ボイスセラピスト2級(音読療法協会認定)
◎内容
・ボイスセラピーの基礎知識
・声と身体とこころの基礎知識
・声と身体の関係、声とこころの関係の確認
・ボイスセラピーのさまざまな事例を用いたノウハウ学習
・ボイスセラピストに必要なコミュニケーション法
・参加者同士によるセラピー実践体験

◎こんな人におすすめ◎
・子どもなど家族に心身の不調を訴える人がいる
・落ちこんでいる友だちの気持ちを楽にしてあげたい
・あがり性を克服したい
・ひと前に出るとうまく話せない、声が通らない、よく聞き返される
・ひと前で話すことが多い職業についている
・落ちついた話し方や態度を身につけたい
◎会場 銀座西欧ギャラリー(地図はこちら  
◎お申込みはこちら
◎お問い合わせはこちら 
◎主催 音読療法協会 http://voicetherapy.blogspot.jp/


(銀座教室事務局オペレーター 菜穂子)

2012年10月7日日曜日

御神輿担ぎ


まだ気温が高い日もありますが今年も夏が終りました。
夏の風物詩の1つとして代表的なものに夏祭りで見かける御神輿があります。
私は、毎年夏から秋にかけて都内のお祭りで御神輿を担いでいます。今年は5月から9月にかけて5回担ぎました。一般的にお祭りで御神輿を担ぐようになった由来は、神様の魂を神輿に乗せ街中をめぐりその偉大な力を振り撒き、また街を清めてもらうためと言われています。そして荒々しく神輿を担ぐことが庶民の憂さ晴らしの場になっていたと聞いたことがあります。今回は、なぜ私は御神輿を担ぎのが好きなのかについて文字にしてみました。
御神輿を担ぐとき、担ぐ人の性別、年齢、社会的地位は全く関係がありません。日常生活では「この人は普段どこで何をしている誰さんなのか。どんな人生を歩んできたのか。」というその人自身に関する情報を知りたくなることがありますが、この場ではそのような情報はどうでもよくなります。でも仲間といると安心感があります。それは、今日ここに集まってきた人が、御神輿を担ぎたい、楽しみたいから来たのだという自分が一番大切にしたい目的と同じであることがわかっているからです。普段、初対面の人に会ったときに自分と他人とが共有できる話題をさがすための会話が必要なく、自分と同じ目的であろう人が集まっていることから得られる安心感です。そして前の人と歩調を合わせながら一定のリズムで足を運び、「わっしょい!そいや!」など、周囲の声を聞きながらその声に合わせて自分がその場で出したい声を出していきます。肩にズシリと重くのしかかる担ぎ棒の重みを全身で感じ、腕や肩が棒に密着した感覚を感じ、汗が額からジワジワでてくる毛穴の変化を感じ、前後の人と密着してその人の体温や声の響き、汗で濡れたハンテンを自分の胸や背中を通して感じます。個としてその場にいながらも周囲の声、動き、音を自分の身体を通して感じながらそこに自分の声、動きを重ねていくような気持ち良さがあります。この時「ちょー気持ちいー」としか言いようがない状態になりますが、心ここにあらずの宙に浮いたようなハイテンションな状態ではなく、今起こっていることを強く感じています。この時、マインドフルネス(神輿を担いでいる今この瞬間に自分が感じていることに集中している状態)になっているのだと思います。また、ここに集まっている人の表情を見るのも好きです。御神輿を担いでいる人、応援している人のそれぞれがイキイキと幸せそうな表情をしています。自分自身が楽しいのはもちろん、今周囲で起こっている色んなことを感じて楽しみが広がっている表情のように見えます。このような色々なことを身体全身で感じることができるから、私は、御神輿担ぎが好きです。

※今年9月の牛嶋大祭(向島)風景

銀座教室事務局オペレーター 菜穂子


ボイスセラピスト1級講座第4期受講生募集

音読療法協会のボイスセラピスト2級を取得された方を対象に、ボイスセラピスト1級講座を開催します。今回が第4期となります。
毎月1回、計2日間の講座で1級資格を取得していただきます。

◎日時 前半・2012年10月7日(日)、後半11月4日(日)
    いずれも10:00〜17:00
◎受講費 66,000円(1級資格取得料含む)
◎認定方法 レポート提出と、実地試験および面接
 ※2級認定済みが条件です

ちなみに、2級と1級の違いは以下のとおりです。

・ボイスセラピスト2級
 お母さんやお父さんの基礎知識・高齢者の社会貢献活動に。
 教養、カルチャー感覚で取得できます。
 身近な人とのコミュニケーション法も学びます。

・ボイスセラピスト1級
 学校や施設、職場などのコミュニティでグループ指導できるスキル。
 初対面の相手とのコミュニケーション法も学びます。

※お申し込みはこちら

【特別割引制度】
学生や主婦、その他現在収入が低かったりなかったりする方のための特別割引制度があります。
基本的に半額になりますので、遠慮なくご相談ください。ボイスセラピスト講座受講への必要性と現況についてのレポートを提出していただきます。
くわしくは音読療法協会までお問い合わせください。


【お知らせ】
音読療法協会は、現代朗読協会がこれまで蓄積してきた膨大なデータと検証をもとに、音読療法マスターの育成をおこなうことを目的に設立されました。
すでに第一期生が全課程110時間を修了し、活動をはじめています。
第二期生は来年度募集予定です。興味・関心をお持ちの方はお問い合わせください。受講にはボイスセラピスト2級と1級の資格認定を受けている必要があります。

2012年10月3日水曜日

便秘解消のための音読療法

photo credit: Evil Erin via photopin cc
音読療法でおこなう呼吸法にはさまざまな効果が期待できるが、そのひとつに「便秘の解消」がある。

音読療法の「ボトムブレッシング」は副交感神経を昂進させる効果がある。
副交感神経が昂進すると、身体は休息・鎮静モードにはいる。
血圧と体温はさがり、血管は膨張し、呼吸は深くゆっくりになる。
と同時に消化器系は動きはじめる。

朝めざめて、まだ交感神経が充分に昂進していないうちに、しっかりとボトムブレッシングをおこなうと、消化器官のとくに末端がよく動いて、排出されやすくなる。
つまり便通がよくなる。

即座に効果が出る人もいれば、なかなか効果があらわれない人もいて、個人差があるのだが、毎日つづけることでかなりの効果が期待できる、という報告を多くいただいている。
便秘でなやんでいる人はしばらくためしてみることをおすすめする。
(オーガナイザー・水城ゆう)