2012年6月29日金曜日

音読療法は介護予防を推進する

photo credit: Ү via photo pin

「介護予防」というかんがえかたがある。
お年寄りが寝たきりになったり、介護を必要とする生活にならないように、元気なうちから予防し、長く健康にすごそう、というかんがえかただ。
これは医療費や介護費用の大きな削減にもなるはずで、行政がさらに積極的に推進してほしい運動だ。
音読療法はこの運動においてかなり効果的な役割をはたせるとかんがえている。

健康法や予防法は毎日つづけることが大切で、習慣化することがのぞましい。
音読療法は簡単な方法で呼吸筋や姿勢筋を整えたり鍛えたりできるので、毎日気楽につづけることができる。
運動というわけでもないので、準備がいらない。

呼吸や発声、音読といった簡単な方法を使い、身体だけでなくこころのケアもできる。
音読は表現の楽しみもあり、こころの健康に大変有効だ。

グループでおこなうのはさらに効果的だろう。
何人かが集まってストレッチ、呼吸、発声をおこない、お互いに音読しあう。
そのときにはぜひ共感的コミュニケーションを使ってみてほしい。
おたがいに表現しあい、つながりあうことの喜びを見いだすことができるだろう。

このいきいきとした喜びのなかで充実した老境をすごしてほしいし、私もそのようにありたいと思っている。
(オーガナイザー・水城ゆう)

2012年6月28日木曜日

人と人をつなぐ講座





嬉しいことがありました。
ボイスセラピスト2級講座(2回目)の夜の部に、講座場所となっているビル上階で展覧会を開催中の造形アーティストさんに、ボイスセラピスト2級講座を少し体験していただきました。体験していただいたのは、円になって行う呼吸法、1つの詩をみんなで一緒に合わせて読む、というものです。最初バラバラだった声が、少しづつ合わさっていきました。
音読が終わった時、「 これ、チョー楽しい! 」と感想をいただきました。
その後、音読療法協会の活動のベースとなっている、そしてボイスセラピストを目指す人にはぜひ身に付けていただきたいコミュニケーションスキル(共感的コミュニケーション)の講義になりました。このコミュニケーション方法は、自分に最近起こったこと(嬉しかったこと、悲しかったことなど)を話して、その時の自分の気持ちを探っていき、その気持ちはどんなことを大切にしているから起こってくるのかを、聞き手が掘り下げて聞いていくという方法で進めます。この中で作家さんは、初対面で大人数の人とのコミュニケーションの取り方について
最近感じている気持ち、またどうしてその気持ちになるのかを聞き手の質問に答えていきながら、色々話してくれました。体験終了後に感想をお聞きしたところ、「私が今一番テーマにしているど真ん中のことをやってくれました。呼んでもらってチョー嬉しかったです。ありがとうざいます!!」とコメントをいただきました。そんなお言葉をいただけて、こちらのほうが嬉しくなりました。そして後日お会いしたときに、「今回のこの出会いにほんとに感謝しています」と言っていただきました。
最近、「人の幸せって何だろう・・・」「私にとって最高のユートピアってどんな世界だろう・・・」と考えていたというこの作家さん、今回の講座体験が、探されていた何かを見つけるきっかけになったのであれば嬉しいです。
講座を開催する人、受講する人、偶然講座に出会った人、みんながお互いの気持ちや考えを尊重し合える場になるこの講座をこれからも大切にしていきたい、と改めて思いました。人と人をつなぐ講座に関われて、私自身も幸せな日になりました。


※写真は、作家さんにもらった紫陽花。






(銀座教室事務局 オペレーター 菜穂子)












(銀座教室事務局 オペレーター 菜穂子)









ボイスセラピスト講座に来る人たちと音読療法の仕事

ボイスセラピスト講座にはさまざまな立場の人たちがやってくる。
すでに仕事をお持ちの方は、その仕事に役立てようとしてやってくる人が多い。
お医者さん、ダンスの先生、造形アーティスト、歌手や朗読家、アナウンサーなど声の仕事の人、ヨガインストラクター、介護関係の仕事の方などなど。

会社員や主婦の方も多い。
そういう人は、いまのお勤めをやめることを前提にしていたり、主婦ではあるけれど自分なりのスキルを身につけて社会貢献したい、経済的にもある程度の自立をはたしたい、というニーズがあったりする。

2級ボイスセラピストの資格は、家族や友人など、身近な人に気楽に呼吸法や発声法を教えてあげられるスキルだが、1級だとグループワークができるようになる。
学校や職場、老人ホームや趣味の集まり、あるいは被災地でのボランティア活動など、さまざまな活躍の場面がある。
実際にすでに仕事として活動をはじめているボイスセラピストが何人かいる。

もちろんただ口をあけて待っているだけでは仕事にはならない。
自立した社会貢献の仕事としてやってもらいたいという希望があるが、そのためには自分で積極的に情報発信し、現場に足を運んでコミュニケーションを取り、ボイスセラピーのチャンスをどんどん作っていってもらいたい。

音読療法のマスターコースを取得した人には、さらに仕事の機会を増やすことができる。
音読療法の講座そのものを受け持ってもらったり、個人セッションができるようになる。

音読療法の仕事はだれかのお役に立てることがうれしい。
誇りをもてる職業だと思う。
誇りをもって持続的に音読療法の仕事をしていく人が増えてくれるのは、私もとてもうれしいことだ。

もちろん、まずは自分自身の心身のケアができて、安定した状態でクライアントと接することができることが必要なことはいうまでもない。
そのことは、いろいろなことがつぎつぎとやってくる人生の荒波のなかでも、楽しみながらそれを乗り切っていけるスキルを身につけることでもある。
(オーガナイザー・水城ゆう)

東北被災地ツアー、次は釜石まで足をのばします

三谷産業株式会社の全面的支援をいただいておこなっている東北被災地へのボランティアツアー、次は岩手県の釜石まで行くことになった。
あさって6月30日出発。

これまでに宮城県の南三陸町と石巻を訪問して、仮設住宅の集会所を何カ所かまわってきた。
現代朗読協会として訪問し、音読ケアと朗読パフォーマンスをおこなってきた。
今回は音読療法をたずさえて行こうと思う。

去年から今年にかけて音読療法を体系化し、ボイスセラピストも20人以上誕生した。
今回は参加メンバー全員がボイスセラピストだ。
そしてマスターコース修了者も3人いるという、大変心強いメンバーとなっている。

ただし、釜石は遠い!
三谷産業の方が運転してくださるワゴン車で行くのだが、出発が羽根木を午前4時!
がんばって行ってきます。
(オーガナイザー・水城ゆう)

2012年6月27日水曜日

音読療法のキモ「音読」の効用

音読療法はさまざまな療法や医療のノウハウ、古くからある主に東洋における民間の健康法や古武術、音楽や修行僧の呼吸法など、役に立つものをいいとこ取りし、そのエッセンスをさらにだれにでも使いやすくアレンジしたもので体系化されている。
まあ、寄せ集めといえばそのとおりだ。
が、そのキモである「音読」の部分は、ほかの療法にはない部分だといえる。

これまで呼吸法や発声法、共感的コミュニケーション(認知行動療法)などを用いて、自分がいまここにいて自分自身とまわりのことに気づいている状態「マインドフルネス」にすばやく容易にいたる方法を、講座や「音読日めくり」で詳しく紹介してきた。
が、肝心の「音読」の効用についてはあまりしっかり書いていなかったな、ということに気づいた。
また、そのことについて明確に知りたい、という要望もあるので、書いておきたい。

音読には以下のみっつのねらいがある。

(1) 他人が書いた文章を読みあげることで自分の思考を追いやり、マインドフルネスにいたる。
(2) セラピストと声を合わせて読むことで、セラピストの落ち着いた呼吸や身体の状態を自然に映しとって、心身の落ち着きをえる。
(3) 自分の声を使って表現することで、いきいきした心身の喜びを感じる。

とくに(2)と(3)については大変有効であり、実際にやってみるとクライアントがどんどん笑顔になっていくのを目撃できる。
(1)については、充分にマインドフルネスの準備ができていない者がやると、文章自体の言葉やイメージにとらわれ、逆効果になることがあるので要注意。
その場合は、もう一度呼吸法から繰り返して、心身の準備をきちんとする必要がある。

音読療法士(ボイスセラピスト)がこれらの具体的な方法を身につけているので、ガイドしてもらってぜひ一度試してみてほしい。
健康な人も、心身に不安がある人も、子どももお年寄りも、多くの人に利用してもらえると思う。
(オーガナイザー・水城ゆう)

2012年6月26日火曜日

ボイスセラピスト2級講座、二日目(6月火曜コース)




二日目の講座。
今日は、前回習った呼吸法復習から入りました。

呼吸法は、細かく分けて4パターン行いましたが、
その中の1つ「ストレッチ呼吸」はこんな呼吸をします。

胸・背中・右のわき腹(右肺)、左のわき腹(左肺)を膨らませます。
細く長く息を吸いながら、膨らませたい部分をストレッチしていきます。
これ以上吸えないと思うところまで、空気をパンパンに入れた後、
ゆっくり吐いていきます。

これを何度か行うと、なんだか頭がすっきりしてきます。
自分の体の動きがわかると、体が愛おしく感じるときもあります。

今日の受講生の皆さんも何か発見していただけているといいな、と思いました。

写真:背中に呼吸を入れています。


(銀座教室事務局 オペレーター 菜穂子)

2012年6月24日日曜日

6月のボイスセラピスト2級講座のお知らせ

声で癒し、癒される……自分の持つ「声」で人を安らわせることができたら、どんなにいいでしょう。そして、自分の「声」が自分をも落ち着かせ、癒してくれたら、どんなにいいでしょう!
声による療法の基礎を身につける「ボイスセラピスト2級」を受講、取得して、身近な人とのコミュニケーションに活用してみませんか。
お子さん、パートナー、親、友人、同僚などとのつながりを、柔らかく心地よいものにしたいと願う方に。

2011年11月からスタートした講座も前回の第5期で19名のボイスセラピスト2級取得者が生まれ、それぞれ活躍しています。

◎日時 2012年6月24日(水)10:00〜17:00
◎受講費 33,000円(2級資格取得料含む)

◎内容
 ボイスセラピーの基礎知識
 声と身体とこころの基礎知識
 声と身体の関係、声とこころの関係の確認
 ボイスセラピーのさまざまな事例を用いたノウハウ学習
 ボイスセラピストに必要なコミュニケーション法
 参加者同士によるセラピー実践体験

◎こんな人におすすめです
 子どもなど家族に心身の不調を訴える人がいる
 落ちこんでいる友だちの気持ちを楽にしてあげたい
 ささいなことが気になって眠れない
 あがり性を克服したい
 ひと前に出るとうまく話せない
 声が通らない
 よく聞き返される
 家族や他人とのコミュニケーションでいらいらすることが多い
 ひと前で話すことが多い職業についている
 落ちついた話し方や態度を身につけたい

※お申し込みはこちら

【特別割引制度】学生や主婦、その他現在収入が低かったりなかったりする方のための特別割引制度があります。
基本的に半額になりますので、遠慮なくご相談ください。ボイスセラピスト講座受講への必要性と現況についてのレポートを提出していただきます。
くわしくは音読療法協会までお問い合わせください。

【お知らせ】
間もなく7月から第2期の音読療法マスターコースがスタートします。現代朗読協会がこれまで蓄積してきた膨大なデータと検証をもとに、音読療法のすべてをマスターしたセラピストの育成をおこなうことが目的です。
年間約110時間のカリキュラムを受講していただきます。興味・関心をお持ちの方はお問い合わせください。

2012年6月19日火曜日

ボイスセラピスト2級講座、1日目(銀座教室)



本日(6/19)、「ボイスセラピスト2級講座・銀座教室」が開講しました。

ボイスセラピストとは何をするのかを知りたい方、
発声法を勉強中で自分の声や身体を意識的に捉えられるようになってきたからこれからは職業としてこの道を進んでいきたい方、一度受けたことがあるけど新たな発見をしたいため再受講された方など、さまざまな目的を持った方に参加していただきました。

円になって皆さんそれぞれが自己紹介をした後、講座がスタート。
本日の講師は協会オーガナイザー、水城さん。
ボイスセラピーとは何か、ボイスセラピーの原理、セラピーとして何をするのか、の説明の後、
呼吸と声の仕組みについて、声を出すときに使う筋肉のこと、呼吸と声の仕組みについて、
などの専門知識的な内容をイラスト付でわかりやすく説明をしてもらいました。

そして次は呼吸法と発声法の実践。
自分の身体に意識を向けるためのいくつかの呼吸法を行い、その後、声を出すことで身体に伝わる振動を感じるというワークを行いました。
この呼吸法と発声法では、受講生の方から「呼吸が気持ち良かった。普段考えているようなことを忘れて吸って吐くことに集中できた」「呼吸や身体の変化に集中することが難しい。どういう状態になれば集中できるのかを知りたい」など、今感じている身体の反応を教えてもらいました。

3回コース1回目の今日、受講生の皆さんは、初めて聞く言葉、聞きなれない言葉、
専門知識の習得で、もしかしたら頭が熱くなっているかもしれません。

残り2回の講座の中で、呼吸や発声によって変化する身体への意識、
日常生活で実践できるご自分なりの方法を見つけていただけると嬉しいな、と感じました。

今回、この講座をスタートするために、講座の企画・日程調整・宣伝広告・当日の講師をしていただいた水城さん(オーガナイザー)野々宮卯妙さん(音読療法士)に感謝しています。
そして、アシスタントとして来ていただいたピリカさん(音読療法士)、現代朗読ゼミ生のまゆみさん、ありがとうございました。

※円になって自己紹介をしています(昼の部) 
この円になる形態の講座、個人的にとても好きです。



















(銀座教室運営オペレーター 菜穂子)

ボイスセラピスト講座、銀座教室開講

今日は午後2時から、銀座教室での第一回ボイスセラピスト2級講座を開催した。
場所は銀座二丁目、外堀通りに面した、プランタンの並びの西欧ビル7階にある西欧ギャラリー。
立地条件がいいし、ギャラリー教室もとても居心地のいい空間で落ち着ける。

今回は初回ということで、宣伝告知も充分に行きわたらず、参加者は少人数だったが、とても気持ちよく集中して講座ができた。
次回にはもう少し参加者が集まってくれるだろう。

羽根木の家では休日を利用して、午前と午後の計6時間を通して開催しているが、銀座教室は2時間ずつ3回に分けて開催となる。
その初回は、座学と呼吸法を中心に、しっかりと(いつものごとく大量の)情報を伝えさせてもらった。

今日はこれから夜の部も開催する。

次回開催は9月となる。
詳細は音読療法協会の公式ウェブサイトをご覧ください。
(オーガナイザー・水城ゆう)

銀座でボイスセラピスト2級講座開催




あなたのありのままの身体と声で自分と人を癒すことができるようになれたら……。
銀座でボイスセラピストをめざしましょう!


 声による療法の基礎を身につける「ボイスセラピスト2級」を受講、取得して、
身近な人とのコミュニケーションに活用してみませんか。 
お子さん、パートナー、親、友人、同僚などとのつながりを、柔らかく心地よいものにしたいと願う方に。
音読療法協会認定資格を取得する3日間計6時間の講座です。
(教材費・資格認定料込み)


◎日時 2012年6月19日、26日、7月3日(すべて火曜)
    昼の部 14:00~16:00
    夜の部 18:45~20:45
    それぞれ全3回です


◎受講費 38,000円(教材費、2級資格取得費含む)


◎内容
 ボイスセラピーの基礎知識
 声と身体とこころの基礎知識
 声と身体の関係、声とこころの関係の確認
 ボイスセラピーのさまざまな事例を用いたノウハウ学習
 ボイスセラピストに必要なコミュニケーション法
 参加者同士によるセラピー実践体験


◎こんな人におすすめです
 子どもなど家族に心身の不調を訴える人がいる
 落ちこんでいる友だちの気持ちを楽にしてあげたい
 ささいなことが気になって眠れない
 あがり性を克服したい
 ひと前に出るとうまく話せない
 声が通らない
 よく聞き返される
 家族や他人とのコミュニケーションでいらいらすることが多い
 ひと前で話すことが多い職業についている
 落ちついた話し方や態度を身につけたい


※お申し込みはこちら
※お問い合わせはこちら

2012年6月18日月曜日

電子閲覧書籍『ボイスセラピー・ハンドブック』

紙の本が来週には出るが、それに先行してBCCKSで電子閲覧書籍として公開した。
こちら。
⇒ http://bccks.jp/bcck/107041/info

音読療法協会が認定するボイスセラピスト(音読療法士)のためのハンドブックとして作られた本だ。
が、資格を持たない方にも利用できる作りになっている。この本に記載されているさまざまな方法は、ひとりでも試すことができる。

音読療法の呼吸法、発声法、音読という手順のほか、現代人のストレスマネジメントの方法としてのマインドフルネスの考え方を記述してある。
また、音読でもちいるためのみじかいテキスト(文学作品や詩など)もいくつか掲載してある。
ご利用いただければ幸いである。
(オーガナイザー・水城ゆう)


2012年6月10日日曜日

ボイスセラピスト2級資格取得講座(銀座教室)


講座情報は、以前から何度かこちらブログでもご案内をしていましたが

チラシが出来上がりましので、改めてご案内させていただきます。



(銀座教室事務局 オペレーター 菜穂子)



ボイスセラピスト2級講座のポスター完成

銀座教室で開講する
「ボイスセラピスト2級」取得講座のポスターが完成しました。

このデザインを初めて見たとき、温かい気持ちになりました。

どうしてかな…。

優しい色合いのお花どうしが仲良さそうに見えるからかな。

今回、このポスターを作っていただいた野々宮卯妙さん(音読療法士・講師)にお聞きしたところ、「家族のコミュニケーションをイメージしました」とのことでした。

この講座、資格取得という講座名ですが、資格を取ることだけが最終的な目的ではありません。

このお花から受けるイメージのように、私たちが身近な人と温かい関係を築くため、そしてその関係作りに欠かせない「コミュニケーション」の方法を取得するためのものだと考えています。
皆さんは、このポスターから何を想像されますか?

詳しくはこちら
                            
                            (銀座教室事務局オペレーター 菜穂子)

2012年6月8日金曜日

組織運営の風通しのよさは私の大切なニーズ

photo credit: Caelie_Frampton via photo pin

現代朗読協会は外から見ると、ときに怪しい団体に見えるらしく、それはおそらく従来型の団体ではない縦割りの組織運営をしていないためだろうし、また活動内容もかなり型破りであたらしいことに挑戦しているからだと思う。
しかし、怪しくはないのだよ、ということを示しつづけたい。
そのために、私はこうやってせっせとブログを書いたり、ツイッターでつぶやいたりして、情報発信につとめている。

私がオーガナイザーをつとめてる音読療法協会も同様で、なるべくオープンで透明性を確保した運営をしていきたいと思っている。
個人情報をのぞいて、可能なかぎり情報公開をしていくほか、いろいろなことを「合議制」で決めていきたいと思っている。

現在、合議(つまり組織運営)に参加しているのは、第一期のマスターコース修了者だ。彼女たちは音読療法士であると同時に、音読療法協会を運営する仲間でもあると思っている。


ボイスセラピスト2級と1級という資格認定講座を開催していて、その最終資格認定にはレポート提出が必須となっているが、これも私の独断で認定したくはない。
音読療法士のみなさんと合議した上で、
「ここが不足なので追加で書いてもらおう」
とか、
「これなら充分でしょう」
といった合意で認定していきたい。

ほかには、割引制度適用のために、こちらもレポートなどをお願いしているが、これについても音読療法士と情報を共有し、合議制で決めていきたい。
私の独断でいろいろなことがおこなわれていると思われるのは、とても不本意なことだ。

私には透明性と公平性のニーズがある。
つまりそれは、もっと深いニーズである「理解してもらいたい」というところにつながっているのかもしれないが。
(オーガナイザー・水城ゆう)

2012年6月7日木曜日

「ボイスセラピスト2級講座」銀座教室より












この度、銀座にあるギャラリーでボイスセラピスト2級講座を開催することになりました。
銀座教室事務局担当よりご挨拶をさせていただきます。

私自身、2012年4月にボイスセラピスト2級取得しました。

声って、喉から口先を通って外に出てくる「ただの音」だと思っていました。
と思いながらも、不安なとき声が震えたり、言葉が詰まったりすることに
窮屈さを感じたり、のびのびと声を出している人が気持ちよさそうで
うらやましくなったりしていました。
(今でもまだまだそんなことだらけですが…)

でも、ボイスセラピスト2級講座を受講して、
声と呼吸、声と身体のことを学んでからは、
声は、毎日何気なく使っているけど、自分の精神状態を知ることができる、
とても大切なものであるということを知ることができました。

そして、自分がリラックスできる呼吸をしながら身体の緊張を解くことで、
声が出やすくなったり、響くようになったりと、今まで気づかなかったことに
気付くようになり、自分の声が今までより愛おしくなってきました。

まずは、自分自身の声や身体を大切にしてあげることから始めて、
いつかは、大切な人と温かい関係を築くことに役立てたい、
同じようなことで悩んでいる方に、ボイスセラピストとして学んだ療法を
取り入れていきたいと思っています。

今は、これらのことに気付き始めた、スタート地点に立った段階です。

自分が日々実践して気付いたこと(恥ずかしい失敗談も含めて)
「 声 」 「身体」という言葉をキーワードに、
このサイトを訪れてくださった皆さま、
そして、ボイスセラピスト2級を受講される皆さまと、
いろんな交流をさせてもらいたいと思っています。

どうぞ、よろしくおねがいします。

ボイスセラピスト2級銀座講座の詳細はコチラです。

(銀座教室 事務局オペレーター 菜穂子)





2012年6月6日水曜日

ボイスセラピスト始動!

もうすぐボイスセラピストの1級認定が完了する佐藤麻奈さんが、老人ホームに音読ワークの仕事をプレゼンに行くというので、私も同行した。
江戸川区にある暖心苑というホームで、特養ホームであると同時に、デイケアサービスもやっている、かなり大きな施設だ。

施設長、事務長、介護職員の主任の3名の方がわざわざ対応してくれた。
音読療法のケアワークについて麻奈さんが具体的に説明し、私も多少補助的な話をさせてもらった。

説明のあとは主任の方が施設全体を案内してくれた。
とてもしっかりしたホームだという印象を受けた。


このようにボイスセラピスト自身が積極的に仕事の場を広げていく活動はとてもありがたいし、私も可能な限り支援したいと思っている。
音読療法自体がまだまったく知られていないので、世間に少しでも知られるようになったり、仕事の場が広がることで、ボイスセラピスト自身に継続性が生まれて、自立した職業として安定していくだろう。

麻奈さんはこのたび、思いきってお勤めをやめて、ボイスセラピストを中心に自立してやっていくことを決意したそうだ。
だれにも雇われない立場は、いろいろと大変なこともあるだろうが、自分の人生をすばらしいものにできるチャンスがある。やりがいのある生き方だ。

マスターコースの人たちも全員、自立の道を選んだ。
音読療法が世間に必要とされ、お役に立つことで、ボイスセラピストの生活も継続性と安定性が生まれれば、どんなにいいことかと私は思っているし、またそのための努力は惜しまないつもりだ。

麻奈さん、がんばろうね!
(オーガナイザー・水城ゆう)

2012年6月5日火曜日

音読療法士初仕事:東北被災地ツアーふたたび

昨年、三谷産業株式会社さまの全面的バックアップをいただいて、東北被災地ツアーを2回、計4日間、延べ7回の音読ケアワークを、小学校の体育館や仮設住宅の集会所をお借りして実施した。
それを、今年もまたやることになった。

もう夏である。
いろいろと状況が変わっている。
被災地の様子も気になっていた。

一番状況の変化が大きいのは、なにより私たち自身だろう。
昨年は現代朗読協会のゼミメンバーが慣れない音読エチュードや唱歌で皆さんといっしょにあれこれやってきた。
とても喜んでいただいたのが励みとなった。
今年は音読療法士が誕生していて、いわば音読ケアワークの専門家がいるのだ。
心強い。


音読療法士の本格的な育成は、昨年の夏すぎから始まっていた。
昨年の被災地ツアーのときにはすでに音読療法士の第一期マスターコースがスタートしていたが、もちろん現地での音読ケアに力を発揮できるほどには育っていなかった。
今回はマスターコース修了者複数名がツアーに同行することになっている。

今回の出向先は、おそらくまた石巻の仮設住宅をいくつか回ることになるだろう。
出発は6月30日だ。

基本的にボランティア活動だが、お金をいただく・いただかないに関係なく、音読ケアに向かう場合、それは「仕事」と認識している。
気が引きしまる。
現地の皆さんのお役に少しでも立ちたい、そして私たち自身も学びと経験を深めさせていただきたい。
こちらからなにか一方的に「与える」というような傲慢な気分はみじんもない。ありえない。それより、私たち自身も「いただく」のだという謙虚な気持ちで向かうつもりだ。


マスターコースを修了したばかりの音読療法士にとっては、これが本格的な出張仕事になる。
これを皮切りに、これからさまざまな場所にお邪魔することになるだろう。
老人ホーム、学校や保育園・幼稚園、そして職場。個人宅もあるかもしれない。

音読療法協会で育った音読療法士(ボイスセラピスト)がこれからいろいろなところに出ていくと思う。
その節はどうぞ気楽にお声をかけてほしい。
うちに来てよ、というリクエストにも応じたい。
また音読療法士そのものに興味がある人も歓迎だ。
(オーガナイザー・水城ゆう)

2012年6月3日日曜日

ボイスセラピスト1級講座第2期受講生募集


音読療法協会のボイスセラピスト2級を取得された方を対象に、ボイスセラピスト1級講座を開催します。
毎月1回、計2日間の講座で1級資格を取得していただきます。

◎日時 2012年6月3日(日)前半/7月1日(日)後半
いずれも10:00〜17:00
◎受講費 66,000円(1級資格取得料含む)
◎認定方法 レポート提出と、実地試験および面接
※2級認定済みが条件です

ちなみに、2級と1級の違いは以下のとおりです。

・ボイスセラピスト2級
お母さんやお父さんの基礎知識・高齢者の社会貢献活動に。
教養、カルチャー感覚で取得できます。
身近な人とのコミュニケーション法も学びます。

・ボイスセラピスト1級
学校や施設、職場などのコミュニティでグループ指導できるスキル。
初対面の相手とのコミュニケーション法も学びます。

※お申し込みはこちら

【特別割引制度】

学生や主婦、その他現在収入が低かったりなかったりする方のための特別割引制度があります。
基本的に半額になりますので、遠慮なくご相談ください。ボイスセラピスト講座受講への必要性と現況についてのレポートを提出していただきます。
くわしくは音読療法協会までお問い合わせください。


【お知らせ】
音読療法協会では第二期マスターコースを7月からスタートします。
これまで蓄積してきた膨大なデータと検証をもとに、音読療法のすべてをマスターしたセラピストの育成をおこなうことが目的です。
現在、第一期生が毎日の課題と週一回の講義、あわせて年間約120時間の研修に取り組んでいます。
興味・関心をお持ちの方はお問い合わせください。

音読療法士は24時間の仕事

photo credit: mon of the loin via photo pin

先日、こういうことがあった。
私がみているクライアントのひとりから真夜中に電話がかかってきた。彼女はパニック障害があり、困ったときにはいつでも連絡していいよといって電話番号を伝えてあるのだ。

以前にも一度かかってきたことがあって、そのときはパニックによる過呼吸(過換気ともいう)状態だった。
経験のある人ならわかると思うが、パニック障害による過呼吸が起こると頭のなかが真っ白になり、身体の自由もきかず、このまま死んでしまうのではないかという強い不安に襲われる。
こういうときは、声かけと、過呼吸による脳内の過酸素状態を取りのぞいてやる処置(鼻と口にビニール袋をかぶせるなど)をしてやる。

彼女の場合は電話をかけることができたということで、軽度の症状だったので、こちらのいうことがある程度伝わって理解できると判断し、声をかけてやり、息を吸いすぎないようにまずは息を止めることができるかどうかやってもらい、できたら息を吐き、さらに吐くことに意識を向けていけるかどうか、そして音読療法でいうところのボトムブレッシングという呼吸法まで持っていけるかどうか、試してみた。

幸いうまくいって、すぐに落ち着くことができた。
パニック障害には呼吸法がかなり有効なのだ。
また、パニック障害の人は自分がいつまたパニックに陥るのか不安にさいなまれることが多いが、そういう精神状態のときにも呼吸法が有効だ。
また、パニックが起こりそうなきざしを察することができるときがあるが、すぐに呼吸法をやることで事前にパニック症状を押さえこむこともできる。

先日かかってきたとき、過呼吸にはなっていないが、とにかく不安や精神的圧迫にさいなまれて、なにも話せず泣きじゃくっている状態だった。
そういうときは時々声をかけてやりながら、相手が落ち着くのをのんびり待つ。こちらがのんびりしているのが伝わると、相手もやがて落ち着いてくる。
落ち着いて話ができる状態になったら、共感的コミュニケーションの手法を使って相手の話を聞く。

これは認知行動療法という手法にも近い。
パニック障害や不安障害、そして軽度の鬱病にも、認知行動療法は大変有効であることがわかってきている。


電話がかかってきたとき、私は熟睡中だったのだが、パニックを起こしている相手の声を聞いてすぐに対応した。
パニックに襲われたとき、療法士にしか連絡できないという人は、家族や友人関係に問題を抱えている人が多い。
つまり、療法士以外のだれにも救いを求められなくて、やむにやまれず連絡してくる。

療法士はそういったクライアントに対して24時間対応できるようにしておきたい。
などと書くと、そんな大変な仕事はしたくない、と思う人がいるかもしれない。
が、実際には、電話対応はほんの数十分のことだし、相手が落ち着き、こちらに感謝してくれながら電話が終わったときは、こちらにも相手の役に立つことができたという満足感もある。

またこの時間は仕事であり、自分の技術を使った処置の時間でもあるので、その時間に対してはクライアントに所定の金額を請求もできる。
そして金額設定をすることは、クライアントが必要以上の依存性をこちらに持たないための方策でもある。
つまり、療法士とクライアントという枠組みのなかで対応しているんですよ、という意識をクライアント側にも持ってもらうために、料金請求は重要なのだ。

ともあれ、音読療法士というのはしっかりした知識と技術と経験に裏付けられた立派な仕事であり、まただれとも雇用関係のない独立した仕事であり、そして大きな社会貢献ができる仕事であるということで、胸を張りたい。
そのためにはかなりの覚悟をもって資格取得に取りくんでいただきたいと思っている。
(オーガナイザー・水城ゆう)