2012年6月27日水曜日

音読療法のキモ「音読」の効用

音読療法はさまざまな療法や医療のノウハウ、古くからある主に東洋における民間の健康法や古武術、音楽や修行僧の呼吸法など、役に立つものをいいとこ取りし、そのエッセンスをさらにだれにでも使いやすくアレンジしたもので体系化されている。
まあ、寄せ集めといえばそのとおりだ。
が、そのキモである「音読」の部分は、ほかの療法にはない部分だといえる。

これまで呼吸法や発声法、共感的コミュニケーション(認知行動療法)などを用いて、自分がいまここにいて自分自身とまわりのことに気づいている状態「マインドフルネス」にすばやく容易にいたる方法を、講座や「音読日めくり」で詳しく紹介してきた。
が、肝心の「音読」の効用についてはあまりしっかり書いていなかったな、ということに気づいた。
また、そのことについて明確に知りたい、という要望もあるので、書いておきたい。

音読には以下のみっつのねらいがある。

(1) 他人が書いた文章を読みあげることで自分の思考を追いやり、マインドフルネスにいたる。
(2) セラピストと声を合わせて読むことで、セラピストの落ち着いた呼吸や身体の状態を自然に映しとって、心身の落ち着きをえる。
(3) 自分の声を使って表現することで、いきいきした心身の喜びを感じる。

とくに(2)と(3)については大変有効であり、実際にやってみるとクライアントがどんどん笑顔になっていくのを目撃できる。
(1)については、充分にマインドフルネスの準備ができていない者がやると、文章自体の言葉やイメージにとらわれ、逆効果になることがあるので要注意。
その場合は、もう一度呼吸法から繰り返して、心身の準備をきちんとする必要がある。

音読療法士(ボイスセラピスト)がこれらの具体的な方法を身につけているので、ガイドしてもらってぜひ一度試してみてほしい。
健康な人も、心身に不安がある人も、子どももお年寄りも、多くの人に利用してもらえると思う。
(オーガナイザー・水城ゆう)

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